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法改正 制度

2026年4月1日施行 区分所有法改正|古いマンションの建替え・売却・管理の変更点をわかりやすく解説

この記事の結論

  • 2026年4月1日の区分所有法改正で、古いマンションは「管理を続けるための話し合い」「建替え以外を含む再生の選択肢」が広がりました。
  • 特に大きいのは、修繕などの決議が進みやすくなったこと、所在が分からない所有者がいても手続を進めやすくなったこと、そして一棟リノベーション・一括売却・取壊しといった手法が明確になったことです。
  • 相続したマンションや空き住戸を持っている方は、今まで以上に「放置しないこと」が大切です。管理状況を確かめたうえで、持ち続けるか、売るかを早めに考えることが重要になります。

2025年5月に成立・公布された改正法のうち、マンションの管理や再生に関わる区分所有法・被災区分所有法の改正部分は、2026年4月1日に施行されました。そこで本記事では、今回の法改正で何が変わったのかを、一つひとつわかりやすく整理してご紹介します。

「区分所有法」とは、分譲マンションのように、ひとつの建物の中に複数の所有者がいる建物のルールを定めた法律です。もうひとつの「被災区分所有法」は、地震などの災害で大きな被害を受けたマンションを、建て直すのか、敷地を売るのかといった場面で使う特別なルールです。

今回の改正は、古くなったマンションが増えていること、所有者の高齢化や相続で連絡が取りにくい住戸が増えていることを背景に進められました。静岡県内でも、親から相続したマンションを使っていない、遠方に住んでいて総会に出られない、建物の古さが気になっているという方には、特に関係が深い改正です。

目次

  1. 今回の法改正は何のために行われたのか
  2. 2026年4月1日施行で変わった主なポイント
  3. 相続したマンション・空き住戸の所有者への影響
  4. 静岡県内の所有者が早めに確認したいこと
  5. よくある質問

今回の法改正は何のために行われたのか

今回の見直しの大きな目的は、古いマンションの管理を止めないことと、建替えだけに頼らず再生を進めやすくすることです。

分譲マンションは、ひとりで自由に決められる戸建て住宅と違い、共用部分の修繕や建物全体の将来について、区分所有者どうしで決めなければなりません。ところが、所有者が高齢になったり、相続で権利関係が複雑になったり、住んでいない人が増えたりすると、必要な話し合い自体が進まなくなることがあります。

そこで今回の改正では、ふだんの管理に関する決議を進めやすくしつつ、古くなったマンションの将来についても、建替え・改修・売却・取壊しという複数の出口を用意する方向でルールが整えられました。

区分所有法と被災区分所有法の違い

  • 区分所有法:ふだんのマンション管理や、建替え・売却・取壊しなどの基本ルール
  • 被災区分所有法:災害で大きく損傷・滅失したマンションの再建や敷地売却などの特別ルール

つまり、通常時の管理・再生を扱うのが区分所有法で、災害時に特別な対応が必要な場面を補うのが被災区分所有法、と考えると分かりやすいでしょう。

2026年4月1日施行で変わった主なポイント

1.修繕などの話し合いが進めやすくなった

今回の改正でまず押さえたいのは、区分所有権の処分を伴わない事項、たとえば修繕などの決議が、これまでより進めやすくなったことです。

これまでは、欠席者が多いと必要な決議がまとまりにくい面がありました。改正後は、こうした通常の管理に関する決議について、集会に出席した人の多数決で決めやすくなる仕組みが入りました。言い換えると、無関心や欠席が多いことだけで、マンション全体の管理が止まりにくくなったということです。

2.連絡が取れない所有者がいても、手続を進めやすくなった

相続登記が済んでいない、所有者が亡くなっていて相続人が分からない、住所を調べても所在が分からない。こうしたケースは、古いマンションほど珍しくありません。

改正後は、裁判所が認めた所在不明の区分所有者について、決議の人数を数えるときの母数から外せる仕組みが整えられました。これにより、本当に必要な修繕や再生の議論が、一部の不明所有者のために長く止まってしまう事態を減らすことが期待されています。

ただし、単に総会に出ていないだけで、すぐに所在不明と扱われるわけではありません。必要な調査をしても分からない場合に限られる点は、きちんと押さえておきたいところです。

3.放置された住戸などに対応しやすくなった

管理が行き届いていない専有部分や共用部分に対して、裁判所が管理人を選ぶ仕組みも整えられました。

たとえば、空き住戸が長く放置されて漏水の原因になっている、共用部分が危険な状態なのに対応が進まない、といった場面です。これまでよりも、「所有者が動かないから何もできない」状態を減らす方向に制度が変わっています。

4.建替えだけでなく、ほかの選択肢も使いやすくなった

今回の改正で大きいのが、古いマンションの再生方法が増えたことです。これまでは「建替えが難しいと、結局なかなか前に進まない」というケースもありました。

主な選択肢

  • 建替え決議:今のマンションを取り壊し、新しいマンションを建てる
  • 建物更新決議:いわゆる一棟リノベーション。建物の骨組みを活かしながら、建物全体を大きく改良する
  • 建物敷地売却決議:マンションと土地を一括して売る
  • 建物取壊し敷地売却決議:建物を取り壊したうえで土地を売る
  • 建物取壊し決議:建物を取り壊す

つまり、これからは「建替えしか方法がない」と考える必要はありません。建物の状態や立地、区分所有者の意向によっては、一棟リノベーションや一括売却のほうが現実的な場合もあります。

5.多数決のルールはどう見るべきか

読者の方が特に気になりやすいのが、「古いマンションは建替えしやすくなったのか」という点でしょう。

ここは丁寧に見る必要があります。建替えや一棟リノベーション、建物・敷地の一括売却、取壊しなどは、原則として5分の4の同意が基本です。ただし、耐震性不足など一定の客観的な要件がある場合は4分の3、政令指定災害で被災した場合は3分の2に緩和される仕組みがあります。

そのため、今回の改正を「どんな古いマンションでも簡単に建替えできるようになった」と理解するのは正確ではありません。正しくは、必要な条件がそろえば、建替え以外も含めて再生を進めやすくなったと考えるのが近いでしょう。

6.被災したマンションの再建や敷地売却も見直された

被災区分所有法の改正も、2026年4月1日に施行されています。これは、地震などでマンションが大きな被害を受けた場合に、再建するか、敷地を売るかといった判断をしやすくするための見直しです。

災害で滅失したマンションについては、再建や敷地売却に関するルールが整理され、政令指定災害による被災では多数決要件が3分の2まで引き下げられる仕組みもあります。静岡県のように災害への備えを意識しやすい地域では、平時からこうした制度を知っておく意味は小さくありません。

相続したマンション・空き住戸の所有者への影響

「住んでいないから関係ない」とは言いにくくなる

相続したマンションに今は住んでいなくても、所有者である以上、無関係ではいられません。

管理費や修繕積立金の負担が続くだけでなく、総会への対応や、建物を今後どうしていくかという話し合いにも関わることになります。

法改正によって、こうした話し合いはこれまでより進みやすくなりました。

そのため、空き住戸を長く放置していると、管理組合から確認や対応を求められることが今後は増えていくと考えられます。

売るか持つかは、部屋だけでなくマンション全体で考える

相続したマンションをどうするか考えるときは、部屋の中の状態だけでなく、マンション全体の管理が大切です。たとえば、総会が開けているか、修繕積立金が足りているか、今後の大規模修繕や再生の話が出ているかによって、今後の負担や売りやすさは変わってきます。

静岡県内で相続不動産の扱いに悩んでいる方は、建物の管理状況まで見ながら相談できる窓口を選ぶことが大切です。静岡ガスグループの安心感を背景にした「空き家買取専科」のような相談先であれば、空き家だけでなく、相続したマンションや空き住戸についても、売却の方向性を落ち着いて整理しやすくなります。

静岡県内の所有者が早めに確認したいこと

  1. 管理規約が今の法改正に合わせて見直されそうか
  2. 総会議事録に、建替え・改修・売却などの話が出ていないか
  3. 修繕積立金が不足していないか
  4. 長期修繕計画があるか、更新されているか
  5. 相続登記や住所変更がきちんと整理できているか
  6. 住む予定がないなら査定を取り、持ち続ける負担と比べる

特に、改正を受けて管理規約の見直しが必要になるマンションもあります。自主管理のマンションや、古くから規約を直していないマンションでは、今後の総会運営に影響することもあるため、資料を一度確認しておくと安心です。

よくある質問

Q1.今回の改正で、古いマンションは必ず建替えしやすくなったのですか?

一概にはいえません。建替えの要件そのものがなくなったわけではなく、原則は5分の4の同意です。ただ、一定の条件がある場合には4分の3、被災時には3分の2に緩和される仕組みが整い、さらに建替え以外の選択肢も使いやすくなりました。

Q2.相続した住戸を空きのままにしていても問題ありませんか?

すぐ違法になるわけではありませんが、管理費や修繕積立金の負担は続きますし、漏水や傷みが起きると周囲に影響することがあります。改正後は、放置された住戸への対応もしやすくなる方向なので、連絡先の届出や管理状況の確認は早めに行うのがおすすめです。

Q3.相続したマンションは、売却を早めに考えたほうがよいですか?

住む予定がないなら、早めに状況を把握しておくほうが判断しやすくなります。築年数が進み、管理状況が悪化すると、売却条件や選択肢が狭まることもあります。まずは査定を取り、今後の負担と比べながら検討するのが現実的です。

まとめ

2026年4月1日に施行された区分所有法・被災区分所有法の改正は、古いマンションをそのまま持ち続ける人にも、売却を考える人にも関係する見直しです。相続した住戸や空き住戸を抱えているなら、法改正の内容だけでなく、マンション全体の管理状態まで確認したうえで判断することが大切です。

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※本記事は、2026年4月1日時点の一般的な制度内容をもとに作成しています。個別の案件では、管理規約、建物の状態、総会の状況、相続関係、被災状況などにより、必要な対応が異なります。実際の判断では、弁護士、司法書士、税理士、マンション管理士などの専門家にもご相談ください。

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