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2024.08.24

【イベントレポ】空き家の会 50,000人記念イベント

こんにちは、子育て広報の三輪です。

2024年6月末、東京・渋谷にあるスペースマーケット本社で、全国から空き家問題に取り組む関係者が集まり、知識を共有しネットワークを広げるためのイベントが開催されました。

このイベントは、国内最大の空き家活用コミュニティ「空き家の会」が会員数50,000人を突破したことを記念して、空き家の会・空き家買取専科・スペースマーケット・カチタスが共同で企画したものです。非常に内容が濃く、充実した一日となりました!今回のブログでは、主催者であり参加者でもある私が、イベントでの体験や感じたことをレポートとしてお届けします。

イベント開催の背景

今年1月頃に空き家の会代表である光山さんから「会員数が50,000人を達成するタイミングで、都内で空き家活用に関するリアルイベントを開催したい」という相談があり、それに応える形で企画がスタートしました。私は、空き家広報会で知り合ったカチタスやスペースマーケットの広報担当の方々に声をかけ、企画を進めることにしました。

光山さんは神戸市、私は静岡市に拠点を置いていますが、都内に会社があるカチタスとスペースマーケットのお二人にサポートいただきながら、準備を進めました。企画チームは、「こんな方々に話をしてもらえたら、これから空き家活用を考えている人たちにとって、とても意義のある会になるのではないか?」と考え、登壇者に声をかけました。幸い、皆さん快くお引き受けいただきました。集客も非常に順調で、あっという間に定員が埋まりました。

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50,000人記念イベント開催

当日私は、司会などの運営を担当しました。会場は、はじめから参加者の期待と温かい雰囲気で溢れていました。
まずは、空き家の会代表の光山さんが開会の挨拶を行い、空き家の会の目的や、この会がここまで大きなコミュニティになったこれまでの振り返りや、これからの展望について熱く語りました。

また私からは、空き家問題の現状や法改正について、「空き家ゼロにの日」についてお話し、この記念日の意義と啓発活動の成果を紹介しました。

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今回のイベントの目的は、「空き家再生・活用の業界を、一般の方・企業の方と伸ばすため」としていたため、全国各地で活躍する方々に登壇していただきました。

【登壇者一覧】(敬称略)

  • 空き家の会代表 光山さん
  • スペースマーケット濱本さん、スペースモール唐木さん
  • ジェクトワン 熊谷さん(特命空き家仕事人)
  • ADDress 用宗A邸家守 八木さん
  • カチタス 森川さん(オンライン収録にて)
  • 空き家買取専科 黒田さん、三輪
  • AlbaLink 井口さん

【スペースマーケット 濱本氏、スペースモール 唐木氏】

スペースマーケットからは濱本昭弘さん、スペースモールからは唐木大耀さんが登壇し、それぞれの取り組みについて発表がありました。

スペースマーケットは、空きスペースに新たな価値を提供し、テレワークやイベントスペースとして活用するシェアリングエコノミープラットフォームを運営しています。現在、全国47都道府県にわたる34,000件以上が掲載されています。住宅や会議室、飲食店、スポーツ施設だけでなく、廃校やお城、寺院といったユニークな空間まで含まれています。

特に、空き家を時間単位でレンタルスペースとして提供する取り組みでは、女子会やホームパーティ、商用撮影など、さまざまな用途で利用されています。具体例として、秋葉原にあるスペースで年間700万円、錦糸町にあるスペースで年間1200万円の売上を達成した事例が紹介されました。

スペースマーケットとスペースモールは、市場拡大をさらに進め、スペースの空き時間の有効活用と空き家問題の解決に貢献していく姿勢を強調しました。

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【ADDress(アドレス)用宗A邸家守 八木氏】

次に登壇されたのは、ADDress用宗A邸の家守である八木さんでした。八木さんとは2022年に開催された、空き家ゼロにイベントをきっかけにご縁が生まれ、空き家買取専科の事務所がADDress拠点に近いことからも、日頃から親しくさせていただいています。

ADDressは、空き家をシェアハウスとして活用し、地域コミュニティの再生を目指す取り組みを行っています。空き家に新たな住まいとしての価値を与え、地域の住民と住人が交流できる場を提供しています。

八木さんは静岡用宗A邸の具体的な事例を挙げ、空き家をシェアハウスとして再生する取り組みについて語ってくれました。定年後に購入した空き家を自身でリフォームし、ADDress拠点として提供しました。現在は、全国にあるADDress拠点の中でも特に評価が高く、家守大賞を受賞しています。

八木さんのおかげで、全国各地から読み方がわからず、あまり知られていない【用宗(もちむね)】に人が集まるようになっています。さらに、最近では「家守が見た!他拠点生活がもたらすこれからの生き方 7プラス1」という本も出版されています。

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【ジェクトワン 熊谷氏】

ジェクトワンの熊谷氏が登壇し、空き家再生の現場から具体的な取り組み事例を紹介してくださいました。

熊谷さんは、新潟県三条市で”特命空き家仕事人”として活動しており、地域住民を巻き込みながら空き家対策を進めています。熊谷さんの就任後、三条市では空き家問題の解決に向けた大きな成果が出ており、過去2年間で空き家に関する相談件数が20倍以上に増加し、空き家の流通も約6倍に拡大しています。

空き家自治会ローラー作戦」と名付けた取り組みでは、令和5年度に市内全域で職員による現地調査を実施し、約1,500件の空き家を確認。令和6年度には、未調査地区の継続調査と地域主体のモデル自治会の募集が進められています。また、一般社団法人 燕三条空き家活用プロジェクトを立ち上げ、空き家対策、移住促進、商店街やエリアの活性化など幅広い活動を行っているとのことです。

このセミナー後、ジェクトワンさんも、一般社団法人 燕三条空き家活用プロジェクトさんも、空き家ゼロにの日に賛同いただきました!

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【スクリーフ(空き家の会) 光山氏】

空き家の会代表である光山さんは、個人としても事業を立ち上げています。彼は「スクリーフ」の名で、神戸市平野商店街の活性化プロジェクト「KIKKAKE PLACE」を推進しています。

光山さんは、船舶エンジンメーカーや家業の石材店での経験を経て、2020年に有馬温泉の空き家を再生したことから、空き家再生の重要性を強く感じました。KIKKAKE PLACEは、シェアキッチン、レンタルジム、イベントスペースなどを備え、地域住民や若者がDIYで空き家を再生しながら、経済の活性化や新たなイノベーションを創出する場として機能しています。

さらに、光山さんは大学生と共に様々なイベントを開催し、空き家を若者や地域の人々が挑戦しやすい場所に変えることで、地域社会に新たな価値を提供することを目指しています。

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【カチタス 森川氏(オンライン動画)】

カチタスの森川さんはオンライン動画で参加し、買取再販業の事例を紹介しました。カチタスは、地方の空き家を買い取り、リフォームして再販する事業を展開する企業で、買取再販業者としては圧倒的な実績を誇ります。グループ会社を含めると、年間で6,000件以上の空き家再生に取り組んでおり、空き家問題の解決や活用に多大な貢献をしています。

森川さんからは、空き家問題の解決には多くの人々が関わることが重要であり、家族内での話し合いも大切だとのメッセージがありました。また、地方の戸建ての安全性や構造の問題に対応しつつ、専門家の力を借りて事業を進化させ、空き家を問題ではなく資源として活用することで、日本をより良くするために協力をお願いしたいというメッセージもありました。

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【パネルディスカッション(空き家の活用)】

次に、光山さんのファシリテーションでパネルディスカッションが行われました。
テーマは下記の4つで、それぞれの視点からの意見がとても興味深かったです。
1.空き家の課題と可能性:登壇者の地域ごとの空き家の実態とその活用の可能性について
2.政策と規制の影響:地方自治体や国の政策、規制が空き家活用に与える影響と課題
3.地域コミュニティとの連携:地域住民や地域団体との協働による空き家活用の成功事例とノウハウ
4.これから空き家活用をしようと思っている方に伝えたいこと

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【空き家買取専科 黒田氏】

休憩を挟み次に登壇したのは、空き家買取専科の黒田さんです。
私たちの事業である、静岡での空き家を買取り、リノベーションをし次世代へつなぐ買取再販事業の事例紹介や、官民連携で取組む「藤枝市空き家ゼロにサポーター」での取組などについてお話ししました。

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【AlbaLink(アルバリンク) 井口氏】

次に登壇されたのは、アルバリンクの井口さんです。なんと「空き家ゼロに」をミッションに掲げているとのこと!!とても嬉しいです。

アルバリンクは、老朽化した空き家や売却が難しい不動産の再生に取り組んでいる企業です。具体的には、リフォームや用途変更、賃貸契約の成立、権利調整を行い、不動産の価値を向上させて市場に再び流通させる活動を展開しています。

リフォーム後の物件は、自社サイト「不動産投資の森」で不動産投資家に紹介され、LINE@を通じて2~3日に一度、物件情報を発信し、4,000人以上の登録者に向けて販売が行われています。また、外部の不動産投資家コミュニティとも連携し、物件情報の共有や交流イベントを開催しています。アルバリンクは、空き家や難あり物件の問題を解決し、新たな価値を提供することを目指して活動しています。

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【パネルディスカッション(空き家の買取再販)】

その後、黒田さんのファシリテーションで井口さんと会場の皆さまとのパネルディスカッションが行われました。
テーマは、下記の3つで、オフレコということを生かし、会場の皆さまから多くのご質問にもお答えできました。
1. 空き家市場の動向と将来展望:空き家市場の現状と今後の空き家市場の未来について
2. 空き家を購入するにあたり、所有者に対しての交渉術やテクニック、価格交渉のポイント(お互いの妥協点も)
3. 空き家の評価と査定:空き家の適正な評価や査定のポイント、価値向上のためのアドバイス

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【交流会】

各社の事業紹介やパネルディスカッションの後は、みなさんが楽しみにしていた交流会でした。参加者一人一人の自己紹介〜交流会と、空き家の活用に関心がある方同士集まっているので、とても盛り上がりました。

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最後に

イベントに参加した皆さんからは、「このイベントを通じて、空き家問題への理解が深まりました。特に具体的な活用事例は、自社での取り組みに大いに参考になります。」「空き家の活用方法について多くのヒントを得ました。自身の空き家をどう活用するか、具体的なイメージが湧きました。」「めちゃくちゃ濃い内容で、本当に参加してよかった」などの声をいただきました。
ご参加の皆さま、本当にありがとうございました!

 

空き家問題は、地域社会の未来にとって重要な課題です。本イベントを機に、さらに多くの人々がこの問題に関心を持ち、具体的な行動を起こすことを期待しています。
今回のイベントの詳細や次回開催情報は、空き家の会Facebookや、空き家の会公式ウェブサイト(空き家の会)をご覧ください。参加者の皆様、そして興味を持ってくださった皆様、ありがとうございました。

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