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2024.11.29
戦略アドバイザー 三倉さん│ソフトバンク社長室~10社超のCxOや要職
こんにちは。空き家買取専科 子育て広報の三輪です。
今回は、外部の戦略アドバイザーとして空き家買取専科にかれこれ4年も関わって下さっている三倉さんを紹介したいと思います。なんと、三倉さんはソフトバンクの孫正義社長の元で働いていた経験をお持ちです。
そんな三倉さんがどのような考え方を持ち、どんな経緯で空き家買取専科にジョインすることになったのか、詳しくお伝えします。また、パラレルキャリア(複業)の文化が根付いている空き家買取専科において、三倉さんの働き方がどのように刺激を与えているのかにも触れていきたいと思います。
三倉さんとの出会い
三倉さんと空き家買取専科の出会いは、2020年経済産業省 関東経済産業局主催「#複活」がきっかけでした。この、#複活に、三倉さんは復業人材として、空き家買取専科は地域企業として参加したことがきっかけでした。
#複活 とは?
#複活は、多様な生き方・働き方を希望し、地域と積極的に関わりたいという想いを持つ方々と、地域企業の変革を目指す企業とのマッチングを通じて、経営課題解決を支援するプロジェクトです。
このプロジェクトは、関東経済産業局主催の「令和2年度関東経済産業局における地域中小企業・小規模事業者の人材確保支援等事業」の一環として、パソナJOB HUBが受託し運営しています。
「複業」とは、単に本業の副収入を目指す「副業」ではなく、複数の仕事を掛け持ちしながら、どれもが本業として扱うという考え方です。複活は、この「複業活動」の略称です。
今でこそ、兼業や副業といった働き方は広く普及していますが、2018年1月に日本政府が働き方改革の一環として「モデル就業規則」を改訂し、副業に関する規定が変更されたことで、大きな転機を迎えました。この変更により、2018年は「副業元年」と呼ばれる年となり、その後、兼業や副業に対する企業やビジネスパーソンの意識は劇的に変化しました。
今後の社会では、この流れがさらに加速し、本業と副業の区別なく、プロジェクト単位で雇用契約や業務委託契約を結び、事業を推進するパラレルワーカーやポートフォリオワーカー(複数の職業や収入源を持つ人)がさらに増えていくと予想されます。
10種類以上の名刺を使い分ける三倉さん
三倉さんは、空き家買取専科で2021年から戦略アドバイザーとして関わっているだけでなく、なんと10種類以上の名刺を使い分けているのです。
代表を務めるNAM合同会社や、取締役副社長を務めるMirai Resortをはじめ、スタートアップ企業から上場企業、さらにはNPOに至るまで、10社以上で異なる肩書を持っています。その多くで、CxOポジションなど経営幹部としての要職に就いている点が特徴的です。
では、三倉さんがこのような働き方を選び、実践するに至った背景や経緯について、さらに深掘りしていきたいと思います。
▲三倉さんが独立以降携わってきたプロジェクト(一部) ※SU=スタートアップ
13年のソフトバンクグループでのキャリア、そして独立
三倉さんのキャリアは、2005年にソフトバンクに新卒入社したことから始まります。まず、地元の静岡で家電量販店に勤務し、個人向けにブロードバンド(インターネット)の販売を行っていました。
順調に営業職としてキャリアを積む中で、2010年には孫正義氏の後継者育成カリキュラムである「ソフトバンクアカデミア」に内部1期生として参加。その後、そこでの活躍を認められ、2011年にはソフトバンク社長室に異動し、東北震災の復興支援プロジェクトや、社内の新規事業創出プログラム「ソフトバンクイノベンチャー」への参画など、様々な重要プロジェクトを担当したそうです。
その後2015年、子会社であるSBヒューマンキャピタルに転籍し、地方創生支援事業を立ち上げ、牽引したのち2018年に退職し、その後独立という選択をすることになったそうです。
ソフトバンクグループを退職後、数カ月の休養を経て、今後の仕事を考えていた矢先、地元静岡で地域の中小企業を支援するプロ人材の公募を中小企業庁がやっていることを知り、静岡の青果仲卸を行う企業での経営支援を行うことになりました。ここから、個人としての独立後最初の仕事がスタートしました。
ソフトバンクでのあたりまえは、通用しない
初めての支援先では、主に組織開発を担当しましたが、青果仲卸業という業種がソフトバンクとは全く異なり、使う言葉やスピード感も違うことに気づきました。会話の中で、無意識にカタカナ用語を多く使っていた自分に気づき、相手に応じて言葉選びや話し方を変える重要性を再認識。あたり前のことですが、相手に合わせたコミュニケーションがプロジェクトの成功に繋がり、共に汗をかくことで5年経った今でもこのプロジェクトは続いているそうです。
この経験を通じて、異なる業種や規模の企業に対してプロ人材としてどう参画していくかを学び、三倉さんはその後も人とのつながりを活かして多くの企業のプロジェクトに参画。気が付けば、10社以上の企業に関わることとなりました。
空き家買取専科への参画
そんな中、2020年に関東経済産業局主催の#複活で出会った支援先の一つが弊社です。弊社の考え方に共感し、課題にコミットしてくださることになった三倉さんですが、10社以上の企業に関わっているとは思えないほど、スタッフとのコミュニケーションが非常に密で、返信の速さには驚かされます。
毎週のオンラインミーティングだけでなく、組織開発の研修にも一緒に参加するなど、外部人材とは思えないほど深く関わってくださっています。
プロフェッショナルとしての心構え
多くの名刺・肩書き、本業・副業の区別なく多くのプロジェクトに参加する三倉さん。体が一つしかない中で、ポートフォリオワーカーとして、プロフェッショナルとして、どのようにバランスを取っているのか気になりますよね。多彩な役職を掛け持ちながら成果を出し続けている背景には、3つの心構えがあるそうです。
3つの心構え
完全に中の人としてのコミット
三倉さんは各プロジェクトに「外部の人」ではなく、「中の人」として関わることを大切にしています。Slack のアカウントや名刺、メールアドレスを取得し、組織内部、特に現場とのコミュニケーションに積極的に関わり、距離を縮めることで業務をよりスムーズに進めようとしているとのことです。外部CxOならではの役割に徹する
社外から考える立場で協議し、時には社内メンバーと経営陣の橋渡し役として慎重に提案し、経営方針やプロジェクト推進をサポートしています。この役割においては、常に組織全体の最適化を図り、社内のCxOでは気づきにくい視点から提案を行っているようです。自分でないとできないこと以外は一切やらない
多忙な中で、自分のリソースを有効に活用するため、プロジェクトに関しては必要最低限の役割だけを自分で担い、他のメンバーに積極的に任せる役割の明確化と他のメンバーの知見を重視することで、業務の効率化と生産性向上を図っているといいます。
こんなに忙しい三倉さんの時間管理術も気になるところですよね。
三倉流時間管理法
三倉さんは、多くのプロジェクトに携わる中での時間管理も非常に徹底しています。多忙なスケジュールの中でも「時間のバッファ」を確保し、必要に応じて予定や時間の調整を行うことで、スムーズにタスクを進めています。すべてのタスクやミーティングを管理することで、プロジェクト間の調整が円滑に進むようにしているとのことです。また、Slackやプロジェクト管理ツールを駆使し、リモートでのタスク管理や進行状況の共有も効率的に行っているそうです。
自分のキャリアに、2つめ・3つめの軸を持て
最後に、三倉さんと同じように様々なプロジェクトに参画するポートフォリオワーカーを目指す方々に対し、どのようなことを意識すべきかを伺ったところ、次のように語っていました。
「ソフトバンクの社長室で働いていた際に、孫正義社長から〈T字型ではなくπ(パイ:円周率)の字型の人間になれ〉と言われたことがあります。T字型は縦の軸が1本だから不安定ですが、その軸が2本・3本と増えれば安定するという意味です。私はこの言葉に20代の頃に出会い、以降常にそれを意識しながら働いています。」
これからポートフォリオワーカーとして挑戦していきたい方々にも、このように自分なりの武器を複数作ることを意識することが重要だと三倉さんはアドバイスしています。この考え方を自分のキャリアに置き換えて、ぜひ実践していきたいものです。
プロフィール
株式会社Mirai Resort 取締役副社長 / NAM合同会社 代表 / 一般社団法人うさぎとひとの幸せを支える会 専務理事
ソフトバンクグループでセールス、社長室、新規事業開発等を歴任した後、独立。現在はスタートアップ2社・NPO1社を経営しながら、個人投資家・ソロプレナーとして、上場企業からベンチャー、地方企業、官公庁等の組織づくりに幅広く携わる。グロービス経営大学院大学 MBA(経営学修士)。ソフトバンクアカデミア(孫正義氏の後継者発掘・育成機関)1期生。
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