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2026.07.10
「空き家ゼロにの日」から、藤枝市空き家ゼロにサポーターへ。地域とともに歩んだ取り組みが、国土交通省アワード優秀賞を受賞しました。
こんにちは。空き家買取専科 子育て広報の三輪です。このたび、空き家買取専科を運営する株式会社Sweets Investmentは、国土交通省主催「第4回 地域価値を共創する不動産業アワード」において、優秀賞を受賞させていただきました。
受賞した取り組みは、「藤枝市空き家ゼロにサポーター 〜地域を動かし、空き家を減らす。官民が共創する藤枝モデル〜」です。私たちが藤枝市の皆さま、サポーター企業の皆さま、地域の皆さまと一緒に積み重ねてきた活動が、このような形で評価いただけたことを、本当にありがたく、そしてとても嬉しく感じています。
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受賞を受け、2026年6月18日、東京ミッドタウン八重洲で開催された「地域価値共創シンポジウム2026」に参加してきました。当日は、同アワードの表彰式も行われ、全国各地で地域の課題に向き合い、不動産を通じて新しい価値を生み出している皆さまが一堂に集まる場となりました。
会場に入ると、窓の向こうには八重洲の街並みが広がり、表彰状とトロフィーが並んでいました。その中に、私たちの名前があることを見た瞬間、嬉しさと同時に、少し胸が熱くなりました。

空き家というテーマは、決して華やかなものではありません。
相続のこと。
家族の思い出のこと。
近隣への心配。
管理の負担。
お金のこと。
そして、「どうしたらいいのかわからない」という所有者の方の不安。
そうした一つひとつにサポーター企業や相談者の皆さまと一緒に向き合ってきた日々が、国土交通省のアワードという場で評価されたことに、改めて、この活動を続けてきてよかったと感じました。
表彰式では、表彰状とトロフィーをいただき、その後のプレゼンテーションでは、藤枝市空き家ゼロにサポーターの取り組みについて発表する機会もいただきました。

登壇前は、正直とても緊張していました。
けれど、スクリーンに「藤枝市空き家ゼロにサポーター」の文字が映し出されたとき、頭に浮かんだのは、これまで一緒に活動してきた皆さまの顔でした。藤枝市の歴代の担当者の皆さま、サポーター企業の皆さま、相談会に足を運んでくださった方、イベントで笑顔を見せてくれた子どもたち、そして空き家の未来について悩みながらも相談してくださった所有者の皆さま。
私たちだけでは、ここまで来ることはできませんでした。
同じ会場では、他の受賞者の皆さまの取り組みも紹介されました。富山県南砺市井波で空き家と起業者をつなぐ仕組みをつくられている一般社団法人アキヤラボさん、住宅確保が難しい方々に住まいを届ける株式会社LivEQuality大家さん、松江市白潟エリアで地域価値を共創する株式会社まつくるさん、休眠施設の再生や二地域居住に取り組む株式会社SALTさん、市営住宅で地域コミュニティの再生に取り組むすみれリビング株式会社さん、そして負動産流通の新しい仕組みに挑戦する株式会社KLCさん。
テーマはそれぞれ違っても、どの取り組みにも共通していたのは、不動産を単なる「物件」として見ていないことでした。
そこに暮らす人がいる。
困っている人がいる。
地域の中で止まってしまった場所がある。
そして、それをもう一度動かそうとしている人たちがいる。
そんな実践に触れ、私たちも大きな刺激を受けました。

また、このシンポジウムの中で、国土交通省の金子大臣から、地域の不動産業の役割と期待を表す新しいキャッチフレーズとして「地域とくらしのパートナー」が発表されました。
「地域とくらしのパートナー」
この言葉を聞いたとき、空き家買取専科が大切にしてきたことと、深く重なるものを感じました。

私たちは、空き家を買い取り、リノベーションし、次の方へつなぐ事業をしています。けれど、空き家はただの建物ではありません。
そこには、ご家族の記憶があります。誰かが暮らしていた時間があります。手放すことへの寂しさも、どうにもできずに抱えてきた不安もあります。
だからこそ、空き家の相談は、「売る」「壊す」「貸す」だけでは終わりません。
相続、登記、残置物、解体、リフォーム、管理、近隣対応、資金、活用方法などなど。ひとつの空き家の背景には、たくさんの事情が重なっています。
日々、所有者の方のお話を伺う中で、私たちは何度も感じてきました。
空き家問題は、一社だけでは解決できない。
行政の信頼が必要です。
民間事業者の専門性が必要です。
地域の皆さまの理解が必要です。
そして、所有者の方が安心して一歩を踏み出せる場所が必要です。
その思いの出発点の一つが、私たちが発案した、8月2日「空き家ゼロにの日」でした。
「0(あき)8(や)0(ゼロ)2(に)」。
8月2日を「空き家ゼロに」と読む語呂合わせから、空き家問題を啓発し、空き家の活用・管理・売却、そして空き家にしないための取り組みを広げるために制定した記念日です。2018年に一般社団法人 日本記念日協会により認定・登録されました。
最初は、本当に小さな思いからのスタートでした。
空き家のことを、もっと気軽に話せるきっかけをつくりたい。
困ってからではなく、困る前に家族で話してほしい。
「いつか考えよう」と先送りにされがちな空き家のことを、8月2日だけでも思い出してもらいたい。
そんな願いを込めて、啓発活動を続けてきました。

空き家の話は、どうしても後回しになりがちです。親が元気なうちは話しづらく、相続が起きてからも家族の意見がまとまらないことがあります。思い出のある家だからこそ、簡単には決められない。けれど、時間が経つほど建物は傷み、管理の負担も、近隣への心配も大きくなっていきます。
だから私たちは、「空き家をなくしましょう」と一方的に伝えるのではなく、「まずは話してみませんか」「相談してみませんか」「地域で一緒に考えてみませんか」という、やわらかな入口をつくりたいと考えてきました。
そして、2019年8月2日、藤枝市と民間事業者16社による「藤枝市空き家ゼロにサポーター」が立ち上がりました。
藤枝市空き家ゼロにサポーターは、行政の信頼と、民間事業者の専門性を組み合わせ、空き家の相談を具体的な解決につなげていくための仕組みです。
この取り組みの大切なところは、相談を「聞いて終わり」にしないことです。
空き家の所有者の方が相談に来られたとき、その悩みは一つとは限りません。

「相続登記ができていない」
「家の中に荷物が残っている」
「解体したほうがいいのか、直したほうがいいのかわからない」
「売れるのか、貸せるのか、そもそも価値があるのかわからない」
「近所に迷惑をかけていないか心配」
「親の家なので、気持ちの整理がつかない」
こうした声に対して、不動産会社だけで答えられることには限界があります。
司法書士、行政書士、建築士、解体、リフォーム、片付け、金融機関、管理や見回り、終活など、それぞれの専門家が関わることで、初めて次の一歩が見えてくることがあります。
藤枝市空き家ゼロにサポーターは、そうした専門家が地域の中でつながり、行政と連携しながら、所有者の方を具体的な解決へつなぐ仕組みです。
そして、この取り組みは、単に相談窓口をつくるだけではありませんでした。

セミナーや個別相談会では、所有者の方が安心して話せる場をつくってきました。DIY体験イベントでは、地域の方々が実際に空き家に触れ、手を動かし、古い家が少しずつ変わっていく感覚を共有しました。移住体験ツアーでは、空き家をきっかけに、藤枝で暮らす未来を想像してもらう機会をつくりました。子どもたちが参加する取り組みでは、空き家を「怖い家」「古い家」ではなく、まちの中にある身近な存在として見てもらうことができました。
どれも、一つひとつは小さな活動かもしれません。
でも、その小さな積み重ねが、空き家を「見て見ぬふりをするもの」から、「地域で考え、動かしていくもの」へと少しずつ変えてきたのだと思います。
全国や静岡県では空き家率が増加傾向にある中で、藤枝市の空き家率は2018年の11.83%から2023年には9.94%へと空き家率を減らすことにつながりました。
もちろん、この数字の変化を、すべて私たちの取り組みだけの成果だと言い切ることはできません。
それでも、行政と民間事業者、そして地域の皆さまが同じ方向を向き、空き家について話し、学び、相談し、行動してきたことが、少しずつ地域の変化として表れ始めているのだと感じています。
空き家を減らすことは、単に建物の数を減らすことではありません。
所有者の不安を減らすこと。
近隣の心配を減らすこと。
地域に新しい使い手を迎えること。
職人さんや専門家の仕事を生むこと。
そして、止まっていた家の時間を、もう一度動かすこと。
一軒の空き家が動くと、そこに関わる人の気持ちが動きます。地域の空気が少し変わります。誰かの暮らしが始まり、誰かの仕事が生まれ、まちの景色が少し明るくなります。
今回の優秀賞受賞は、私たちだけのものではありません。
藤枝市の皆さま。
サポーター企業の皆さま。
相談会やイベントに足を運んでくださった地域の皆さま。
空き家の未来について、一緒に考えてくださった所有者の皆さま。
本当にたくさんの方々と一緒に積み重ねてきた時間が、今回の受賞につながりました。
表彰状を手にしたとき、嬉しさと同時に、「ここからがまた始まりだ」と感じました。
受賞企業の詳細は、国土交通省のページをご覧ください。
国土交通省 第4回地域価値を共創する不動産業アワード 受賞結果
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/kyousou_awards/grandprize/4th/index.html#4th
株式会社Sweets Investment 登壇資料
https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kense
sugyo/kyousou_awards/img/pdf/4th/SweetsInvestment.pdf

空き家問題は、これからも続いていく課題です。人口減少、高齢化、相続、住宅の老朽化。社会の流れを考えれば、空き家は今後も発生し続けます。
だからこそ、今回の受賞をゴールにするのではなく、これまでの取り組みをさらに育て、他の地域にも応用できる形へ広げていきたいと考えています。
空き家買取専科のパーパスは、
共にひらいて、風を通す
空き家に光を、心に彩りを
です。
空き家をひらくことは、家をひらくことだけではありません。所有者の気持ちをひらくこと。地域の可能性をひらくこと。人と人との関係をひらくこと。そして、止まっていた場所に、もう一度風を通すことです。
そして今年も、8月2日「空き家ゼロにの日」に、藤枝市で空き家について考えるイベントを開催します。

2026年8月2日、「藤枝市空き家ゼロにイベント2026」をBiVi藤枝1階で開催予定です。
当日は、空き家について学べるセミナーや、専門家に相談できる無料相談窓口、防災・防犯グッズの体験コーナーなどを予定しています。
「実家が空き家になっている」
「相続した家をどうすればいいかわからない」
「売る、貸す、壊す、直す、どの選択がよいのか相談したい」
「親が元気なうちに、家族で空き家について考えておきたい」
そんな空き家所有者の方はもちろん、空き家対策に取り組む自治体の皆さま、官民連携の仕組みに関心のある事業者の皆さま、藤枝市空き家ゼロにサポーターの取り組みを知りたい方にも、ぜひお越しいただきたいイベントです。


空き家は、誰か一人の力だけで動かすことはできません。
所有者の方の一歩。
行政の信頼。
民間事業者の専門性。
地域の皆さまの理解。
それらが少しずつ重なることで、空き家は「困りごと」から「地域の資源」へと変わっていきます。
8月2日が、皆さまにとって、空き家について考えるきっかけの日になりますように。
これからも私たちは、「地域とくらしのパートナー」として、空き家を地域の資源へ変えていく取り組みを続けていきます。
一軒の空き家から始まる小さな変化が、地域にまた新しい風を通し未来につながると信じて。
私たちはこれからも、地域とともに歩み続けます。
空き家に光を、心に彩りを。