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2026.03.27
藤枝市空き家ゼロにサポーターの歩みとこれから
こんにちは。
空き家買取専科の三輪です。
空き家問題や活用って、一人だけで解決するのはなかなか難しいですよね。
でも、行政や民間、いろいろなプロが集まり、それぞれの得意分野を活かしていくと——
最初はゆっくりでも、だんだんと歯車が噛み合って、確実に動き出していきます。
今回は、藤枝市とともに官民連携で取り組んできた
「藤枝市空き家ゼロにサポーター」の発足からこれまでの歩み、
そしてこれからの展望についてお話ししたいと思います。
「空き家ゼロにの日」から始まった挑戦
8月2日。
私たちはこの日を「空き家ゼロにの日」として、2018年に日本記念日協会に登録しました。
語呂合わせの「0802=空き家ゼロに」には、
「家族と実家の未来を話し合うきっかけの日にしてほしい」という願いを込めています。
お盆の時期に近いこの日、久しぶりに家族が顔を合わせる。
そのときに「うちの実家、どうしようか?」と話せる日があったらいいですよね。
当時、空き家問題はなんとなく耳にするけれど、どこか“遠い社会問題”のように感じる人が多く、
情報発信や取組も事業者ごとにバラバラ。
一番伝えたい空き家所有者には、なかなか届かない現状がありました。
「だったら、旗印を掲げ全国一斉にイベントや発信をしたら情報を届けることができるんじゃないか」
そんな思いで始めたのが、“空き家ゼロにの日”でした。
藤枝市でのはじめの一歩
2018年、空き家ゼロにの日記念日のイベントとして、藤枝市と一緒に移住体験ツアーを開催しました。
首都圏からの移住希望者が、空き家や地域資源に触れるツアーを開催しました。
実際にリノベーションした空き家を購入した方の体験談を聞き、「こんな素敵な味のある家に住んでみたい」「この町なら人とつながれそう」と話す参加者たち。
空き家が“可能性のある場所”に見えた瞬間でした。

この取り組みをきっかけに、藤枝市と民間企業が連携した新しい空き家対策のしくみを構想。
これまで、藤枝市も関係する業界団体と連携協定を結んでいましたが、ほとんど動いていませんでした。そこで、機動力とやる気のある民間業社が手を挙げ、
2019年8月2日、ついに 「藤枝市空き家ゼロにサポーター」 が誕生し、16社がサポーター企業としてスタートしました。
北村市長からの「ビジネスとしてしっかり取り組んで、空き家を減らしていってほしい」という言葉が、今も心に残っています。
「サポーター」という新しいかたち
藤枝市空き家ゼロにサポーターには、不動産業者、解体業者、司法書士、税理士、建築士、新聞配達店、金融機関、ガス会社、片付け会社、そして終活関連の企業まで、多彩な業種が参画しています。
「空き家の問題は、ひとつの専門分野だけでは解決できない」
これは活動を通して何度も実感したことです。
相続、リフォーム、片付け、解体、売却、活用、——。
それぞれの専門家が力を出し合ってこそ、解決の道が見えてきます。
サポーター制度は、市民や事業者が“自分ごと”として空き家に向き合うための仕組み。
誰か一人が頑張るのではなく、みんなで支え合う。
それが「藤枝市空き家ゼロにサポーター」の一番の魅力です。
これまでの歩み
これまで、「空き家ゼロにセミナー&個別相談会」「DIY体験会」「移住体験ツアー」「相続セミナー」「子ども空き家お掃除隊」など、官民が連携して取り組んできました。
取り組んできた内容の一部をご紹介します。
2019年
サポーター発足。
16の事業者でスタートし、認定式と同時に「空き家×終活セミナー」を開催しました。


2020年
4月 空き家ゼロにセミナー
法改正にあわせて勉強会となるセミナーを開催しました。

8月 空き家ゼロにの日 空き家ゼロにセミナー
長引くコロナ禍のため、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッドセミナーに変更をして開催。
画面越しでも、空き家を考えるきっかけを止めたくありませんでした。

12月 DIY体験会
今では毎年恒例になっているDIY体験会の第一回目。講師はサポーターメンバーである、まぶち建築の間渕さん。
猫部屋のキャットウォークに、ピザ釜、エアコンカバーを参加者と一緒に作り、出来たピザ釜で手作りピザを焼きました。

2021年
8月 子ども空き家お掃除隊
荷物がたくさんあり、なかなか売れない空き家のお片付けを夏休み中の子どもたちと一緒にお掃除をしました。

12月 DIY体験イベント
漆喰塗りとドックラン作りをしました。初めての漆喰塗りにドキドキしながらも、皆さん楽しそうに参加してくださいました。

2022年
4月 移住体験ツアー
移住体験ツアーを開催し、リノベーション物件や蓮華寺池公園などの見学などをおこないました。

8月 空き家ゼロにイベント
藤枝市内を中心に空き家を使ったさまざまな事例紹介などのセミナーや個別講談会、大工さんによる箸作りなど、子供から大人まで空き家について考えるさまざまなイベントを開催しました。


同時に、空き家ゼロにへ向けた活動の輪は藤枝市を越え、富士市・焼津市・島田市、さらには福岡や大阪へ。
「うちの地域でもやりたい」という声が全国から届くようになりました。
2023年
7月 空き家ゼロにイベント
空き家ゼロにの日キックオフイベントとして、全国で活躍する空き家のさまざまな専門家を藤枝お招きし、セミナーや個別相談会を開催しました。


この年から8月を「空き家ゼロに月間」とし、8月の1ヶ月間は、相談会やDIYイベントなど全国各地で空き家ゼロにイベントがおこなわれはじめました。
2024年
3月 相続登記義務化に向けたセミナー
2024年4月から義務化になった相続登記について、静岡県の空き家の担当者や司法書士、不動産業者で法改正や空き家の現状についてのセミナーを開催しました。

7月 空き家ゼロにイベント
藤枝市空き家ゼロにサポーターの企業が講師となり、セミナーに登壇したり、個別相談会を開催しました。

2025年
8月 空き家ゼロにイベント
今年の「空き家ゼロにイベント2025」では、
BiVi藤枝にて無料相談や専門家セミナー、カフェコーナー、ワークショップなどを実施。
個別相談には、47件もの相談が寄せられました。
「空き家のことを気軽に相談できた」
「子どもと一緒に楽しめた」
そんな声が多く寄せられました。
お祭りのように楽しく、それでいてちゃんと学べる。
そんな“新しい形の空き家イベント”が藤枝市で根づいています。


総務省「住宅・土地統計調査」(2023年)によると、
全国の空き家は 約900万戸、空き家率13.8%。
過去最高の数字です。
静岡県全体でも 空き家率16.7%、
つまり、6軒に1軒が空き家という深刻な現実があります。
しかし——。
藤枝市の空き家率は、
2018年の11.83% → 2023年には9.94%へと約2ポイント減少 しました。
全国的に空き家が増え続ける中で、
これは非常に珍しい「減少」の成果です。
もちろん、ひとつの取り組みで生まれた結果ではありません。
でも確実に、「官民連携」「サポーター制度」という仕組みが、
藤枝市の空き家対策を前に進めたことは間違いありません。
それでも課題は続く
ただし、現実はまだ厳しい。
藤枝市全体の空き家率は下がったものの、
“放置空き家”の数は増えています。
老朽化が進む家、境界が曖昧な土地、
相続人不明で動かせない物件……。
これからは、「流通させにくい空き家」への対応が大きなテーマになります。
これからの挑戦
① サポーターの輪を広げる
もっと多くの事業者や市民に関わってもらいたい。
空き家を「減らす」だけでなく、もっと「活かす」段階へ進むために。
リノベーションで若者や移住者の住まいにしたり。
古民家を活かしてカフェや宿泊施設にしたり。
“古い家”が“新しいまちの価値”に生まれ変わる未来を描いていきたいです。
② 「空家等管理活用支援法人」としての使命
私たち空き家買取専科は、国の制度に基づき「空家等管理活用支援法人」に指定されています。
藤枝市と連携しながら、管理・活用・売却まで、より実効性のある支援を行っていきます。
③ 相談しやすい仕組みをつくる
「誰に相談すればいいのかわからないから、空き家をそのままにしている、、、」
そんな声をなくしていくこと。
専門家がチームで支えることで、安心して相談できる場所を増やします。
“空き家のことなら、空き家ゼロにサポーターへ”そう言われる存在であり続けたいと思っています。
まずは、窓口となる藤枝市住まい戦略課 054-631-5750 または、空き家買取専科 0120-76-0802 までご連絡をください。
あなたにできる一歩
空き家は、決して他人事ではありません。
親の実家、自分の家、そして未来の家。
誰もが、いつかその課題に向き合うときが来ます。
だからこそ、8月2日の「空き家ゼロにの日」には、
ぜひ家族で家の未来を話してみてください。
「売る」「貸す」「活かす」「解体する」。
選択肢は人それぞれですが、動き出すのは早いほうがいいですよ。
おわりに
藤枝市空き家ゼロにサポーターの歩みは、まだ7年目。
けれど、確実にまちは変わり始めています。
「誰かの空き家が、誰かの未来をつくる」
その循環を、藤枝から全国へ。
空き家の不安を“希望の物語”に変えていく。
私たちは、これからもその輪の真ん中で動き続けます。
ぜひ、あなたもこの輪に加わってください。
サポーターとして、相談者として、あるいは未来の担い手として。
【空き家ゼロにサポーター】は、空き家ゼロにサポーターの仕組みをとっていただければ、全国どのエリアでも使っていただけます。
一緒に、“空き家ゼロに”を目指していきましょう。