ブログ

2024.03.16
空き家買取専科 組織作りを考える1年の取り組み(第三話 スタッフへの共有 研修旅行編)
こんにちは、子育て広報の三輪です。 今回は、沖縄リトリートでの学びを静岡に持ち帰り、何に取り組んできたのか、山田さんを中心にリトリート参加メンバーが、どうスタッフ達に伝えてきたのかお話ししていきたいと思います。
沖縄から帰ってきて・・・
■毎日の朝礼と毎月の研修から変えていこう!
空き家買取専科では、月に1度、全スタッフが集まり研修を行っています。沖縄リトリートから帰ってきてからは、毎月、心理的安全性や将来の組織像についてを研修時間を使って共有してきました。
とはいえ、リトリートに参加したメンバーを含め、1回聞いたからと言って理解できたり、実践できたりするものではないと実感しています。私自身も、このブログを書きながら、学んだことを思い出しますが、なかなか自分自身に落とし込み切れていなかったり、忘れてしまっていることもあります。日々、少しずつ習慣化していくことも大切ですね。
■朝礼でのチェックイン
そこで、朝礼の進め方を改善することになりました。 これまでは、当番が目標やクレドについてスピーチをし、その後に店長の黒田さんや事業プロデューサーの石川さんからコメントがある形式でした。しかし、このやり方では朝礼に参加していても発言しないスタッフもいたり、チーム全体でのコミュニケーションが不足していると感じられていました。
そこで、リトリートで学んだ「チェックイン」を朝礼に取り入れることにしました。 各自が仕事に入る前に、自分の「今」を感じるために1分間の瞑想を行い、自分自身と向き合う時間を持ちます。そしてその後、スタッフ一人一人が今感じていることをシェアし、共有する時間を設けました。
カードを使ったワークを研修旅行で
■まずはモニカカード
リトリートで体験した研修の中で、特に取り入れてみたいと感じたのは、カードを使った心理的安全性を高める対話ワーク「モニカカード」でした。
年に1度の研修旅行がちょうどこのくらいの時期でした。この機会に、空き家買取専科のスタッフやパートナー企業の皆さんにも、沖縄リトリートで体験した心理的安全性を高める対話ワーク「Monicaダイアログ」をやってもらいたいと考えました。そこで、沖縄のリトリート研修に一緒に参加した(株)トムスの田中さんや村松さんにもご協力いただき、研修旅行で開催することにしました。
2022年の空き家買取専科の研修旅行は、静岡県島田市に位置するかつての小学校をリノベーションして生まれ変わった「Glamping&Port 結」で行われました。
この施設は、私たちが取り組む空き家活用や地域づくり、ライフスタイルの提案にぴったりな場所でした。
■カードがあると話をしやすい!
「Monicaダイアログ」と呼ばれるカードを使った対話ワークは、対話の文化に慣れていないチームにとって、聞きづらい問いをゲーム形式のツールで聞きやすくすることができる心理的安全性を高める手法です。直接的には尋ねづらい問題やトピックに対して、参加者がよりオープンに発言できる環境が出来上がります。
■ゲームの流れ
ゲームは以下の流れで進み、対話が進んでいきます。
チームづくり
参加者は3〜4人のチームに分かれ、一人を主人公とし、残りのメンバーをサポーターとします。質問カードの配布と判断
参加者には質問カードが配られ、主人公はその中から直感でYESまたはNOを選びます。質問カードには様々な問いが書かれており、「自分が何を期待されているか把握している」「この機会にごめんね!と伝えたいことがある」などです。メンバーが深堀したいテーマを選択
サポーターは、主人公に深堀していきたいテーマのカードをマークします。対話開始
深堀していきたいカードの問いについて、主人公は答え、対話を進めます。メンバーからのフィードバック
対話が深まったら、サポーターはフィードバックカードを置き、その理由を話します。フィードバックカードは「サポートしたい」「ざわざわする」といったサポーターの気持ちが書かれています。振り返りのシェア
最後に、全員がリフレクション(振り返り)を行います。各人がこのセッションを通じて感じたことや知ったこと、今後のサポートの可能性などを共有します。
主人公とサポーターを交代しながら、全員が主人公を体験し、セッションが終了します。
■心理的安全性が担保できているからワークができる
このワークでは、心理的安全性を確保しないと辛いものになってしまうため、以下のような対話の作法を先に決めておきました。
- 出てきた話を否定しない。
- 正論や常識を押し付けない。
- サポーター自身の話や、仕事以外の話題もOK。
- 無理に追求しない。話したくないことはスキップしてもOK。
- 特定の誰かだけでなく、全員が参加しましょう。
これらのグランドルールを確認しながら、対話を進めていきます。
このカードゲームを通じて行うリフレクション(振り返り)は、経験を問い直し、学びに変換し、より良い未来につなげるための重要な手段です。このプロセスは、個人のスキルや知識だけでなく、チームや組織のあり方にも影響を及ぼします。組織にこのリフレクションの仕組みを取り入れることで、個々の才能やモチベーションを引き出し、会社と従業員の信頼関係を高め、エンゲージメント(会社と従業員の信頼関係)を高めることができると言われています。
■実際にやってみて・・・
お菓子をつまみながら、お茶を飲みながら、和やかな雰囲気の中でカードゲームを進めることで、通常の業務では触れないような話題が出てきました。そこでは、仕事に取り組むモチベーションや、これまでの経験など、仕事以外の個人的な側面も含めて新しい一面が見えてきました。これにより、チームメンバー同士の距離が縮まり、より良い組織を作っていくための機会となりました。
この「モニカカード」は、その後も活躍しています。 スタッフの感想としては、
- カードを使うことで、会話が活発になった
- モニカカードを使うことで、自己開示が進んだと感じた。カードを使う機会が増えることを期待している
- もっと自己開示をし、他のスタッフの話を聞いてみようと思った
- 意見や気持ちを共有する場に対する抵抗感が和らいできた
といったものでした。モニカカードなどのツールを使うことで、対話を深めるきっかけになったと言えます。
次回は、どんな組織にしていこうかや、新たなビジョンについて綴っていきます。
引き続きお付き合いよろしくお願いします。